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目・皮膚の健康

ビオチンは不足する?卵・レバー・ナッツの含有量と一食分

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この記事は食品の栄養素に関する一般的な情報提供を目的としており、医療上のアドバイスではありません。記事中の内容は特定の症状・疾患の診断・治療・予防を保証するものではなく、効果には個人差があります。体の不調・疾患の診断・薬や栄養補助食品の使用については、必ず医師・管理栄養士などの専門家にご相談ください。

ビオチン(ビタミンB7)は、糖・脂質・アミノ酸の代謝で働く酵素(カルボキシラーゼ)を助ける水溶性ビタミンです。「髪や爪にいい」としてサプリメントで目にすることが多い一方、食事でどれだけ摂れているのかはあまり知られていません。成人の1日の目安量は男女とも50μgで、日本食品標準成分表(八訂)増補2023年で見ると、鶏卵(全卵・生)は100gあたり24μg、1個(50g)で約12μgと、卵1個で目安量の約4分の1になります。鶏レバー(生)は230μgで50gでも約115μg、いった落花生は110μgで20gなら約22μgです。この記事では、ビオチンが本当に不足するのか、生卵白で起きる吸収阻害はどの程度の話なのか、卵・レバー・ナッツ・きのこ・魚の含有量を一食分に直して整理します。

含有量の全順位は ビオチンが多い食品 TOP100 で確認できます。

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ビオチンは普通の食事で不足するのか

結論から言うと、ふだんの食事でビオチンが不足することはまれです。ビオチンは卵・肉・魚・豆・きのこ・乳製品など幅広い食品に少しずつ含まれ、さらに大腸の腸内細菌もビオチンを作っています。食事摂取基準でも推奨量ではなく「目安量」(50μg)しか決められていないのは、不足が起きにくく、必要量を厳密に決めるだけの根拠が乏しいためです。

欠乏症(脱毛・皮膚炎・舌炎など)が報告されているのは、生の卵白を毎日大量に長期間食べ続けた場合、一部の抗てんかん薬を長く飲んでいる場合、ビオチンを再利用する酵素が生まれつき働かない先天性の代謝異常など、特殊な条件のときです。

一方、耐容上限量は設定されておらず、食事やサプリメントで多く摂って健康被害が出たという報告も知られていません。ただし、欠乏していない人がビオチンを足して髪や爪が良くなるという根拠は十分ではありません。「不足を心配するより、食べる量そのものが少なすぎないか」を見るほうが現実的です。

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卵1個でどれくらい?生卵白のアビジンは気にすべきか

身近な食品でビオチンの供給源になりやすいのが卵です。鶏卵(全卵)は100gあたり生24μg、ゆで25μg、目玉焼き27μgで、1個(50g)に直すと12〜13μg。だし巻き卵も100gあたり22μg(推定値)あります。ビオチンは卵黄に集中しており、卵黄(生)は100gあたり65μg、卵白(生)は6.7μgです。

生の卵白には、ビオチンと強く結びついて吸収を妨げるアビジンというたんぱく質が含まれます。アビジンは加熱すると働きを失うため、ゆで卵や卵焼きなら問題になりません。成分表で卵白がゆでると11μg、生で6.7μgと差があるのも、加熱でアビジンに結びついていたビオチンが測れるようになるためと考えられています。

卵かけご飯のように生卵を1日1個食べる程度なら、同じ卵の卵黄にビオチンが含まれていることもあり、心配はいりません。注意が必要なのは、生の卵白だけを毎日何個分も飲むような極端な食べ方を長く続けた場合です。

卵のビオチン(100gあたり、日本食品標準成分表八訂より。かっこ内は一食分の換算)

レバー・ナッツは一食分でどれくらい摂れる?

ビオチンの含有量が飛び抜けて多いのはレバーです。100gあたり(生)で鶏レバー230μg、豚レバー80μg、牛レバー76μg。焼き鳥やレバニラ1皿分の50gに直すと、鶏レバーは約115μgで1日の目安量の2倍以上、豚レバーは約40μg、牛レバーは約38μgです。ただしレバーはビタミンA(レチノール)も非常に多く、妊娠中の人は食べすぎに注意が必要です。

ナッツでは落花生が多く、大粒種のいったものが100gあたり110μg、バターピーナッツ96μg、ピーナッツバター79μg。いり落花生20g(約20粒)で約22μg・約123kcal、ピーナッツバター大さじ1(17g)で約13μg・約102kcalです。アーモンド(フライ・味付け)は60μgで20gなら12μg。なお、アーモンドの乾・いり(無塩)は成分表でビオチンが「-(未測定)」で、0という意味ではありません。

ナッツは少量でカロリーが高いため、ビオチンのために量を増やすより、間食や料理のトッピングとして1日20g前後を目安にするのが無難です。

レバーとナッツのビオチン(100gあたり、日本食品標準成分表八訂より。かっこ内は一食分の換算)

きのこ・魚・納豆・主食で1日50μgをどう満たす?

レバーやナッツを食べなくても、ふだんのおかずで目安量には届きます。きのこではまいたけ(生)が100gあたり24μgで1パック(100g)24μg、えのきたけ(生)11μg、ぶなしめじ(生)8.7μg、生しいたけ(菌床・生)7.6μg。魚ではしろさけ(焼き)が12μgで1切れ(80g)約9.6μg、まさば(焼き)8.2μgで1切れ約6.6μgです。糸引き納豆は18.2μgで1パック(45g)約8.2μgあります。

主食は少なめです。ごはん茶碗1杯(150g)で精白米は約0.8μg、玄米は約3.8μg。オートミールは100gあたり22μgで、1食30gなら約6.6μg。食パン(6枚切り1枚60g)は約1.4μg、牛乳コップ1杯(200g)は約3.6μgです。

例えば、卵1個(約12μg)、納豆1パック(約8.2μg)、鮭1切れ(約9.6μg)、玄米ごはん1杯(約3.8μg)、牛乳1杯(約3.6μg)で約37μg。ここにまいたけを半パック(50g・約12μg)足すと約49μgで、1日の目安量50μgにほぼ届きます。特定の食品に頼らず、卵・魚・豆・きのこを毎日のおかずに入れることが近道です。

まとめ

ビオチンは卵1個で約12μg、納豆1パックで約8μg、鮭1切れで約10μgと、ふだんのおかずで1日の目安量50μgに届く栄養素です。欠乏は生卵白の大量摂取など特殊な条件に限られます。レバーは50gで目安量の2倍以上ですが、ビタミンAの多さにも注意してください。

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よくある質問(FAQ)

Q. ビオチンが多い食べ物は何ですか?
日本食品標準成分表(八訂)では、100gあたりで鶏レバー(生)230μg、まいたけ(乾)240μg、いり落花生110μg、豚レバー(生)80μg、卵黄(生)65μgが多い食品です。一食分では鶏レバー50gで約115μg、いり落花生20gで約22μg、卵1個で約12μg、まいたけ1パック(生100g)で約24μgになります。成人の1日の目安量は50μgです。
Q. 卵かけご飯を毎日食べるとビオチン不足になりますか?
1日1個程度の生卵なら心配はいりません。生卵白のアビジンはビオチンの吸収を妨げますが、同じ卵の卵黄に約11μgのビオチンがあり、ほかの食品からも摂れるためです。欠乏症が報告されているのは、生の卵白だけを毎日大量に長期間摂り続けたような場合です。気になる人は、ゆで卵や卵焼きなど加熱した卵にすればアビジンは働かなくなります。
Q. ビオチンのサプリメントを飲むときに気をつけることはありますか?
ビオチンには耐容上限量が設定されておらず、摂りすぎによる健康被害は知られていません。ただし、高用量のビオチンを飲んでいると、甲状腺ホルモンなど一部の血液検査で測定値が実際と異なって出ることがあると報告されています。検査を受ける前には、ビオチンを含むサプリメントを飲んでいることを医師に伝えてください。

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※ 栄養素データは文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)増補2023年」に基づきます。医療・栄養指導など専門的な用途には、必ず管理栄養士・医師にご確認ください。

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