日本食品標準成分表(八訂)増補2023年
この記事は食品の栄養素に関する一般的な情報提供を目的としており、医療上のアドバイスではありません。記事中の内容は特定の症状・疾患の診断・治療・予防を保証するものではなく、効果には個人差があります。体の不調・疾患の診断・薬や栄養補助食品の使用については、必ず医師・管理栄養士などの専門家にご相談ください。
「ビタミンAが多い食品は何?」「レバーとにんじん、どちらが効率的?」——目・皮膚・免疫の維持に欠かせない脂溶性ビタミンについて、日本食品標準成分表(八訂)増補2023年の実測値でランキング形式に答えます。ビタミンAには動物性食品由来のレチノールと、にんじんなどの植物性食品由来でβ-カロテンから体内変換されるプロビタミンAの2種類があり、含有量には100倍以上の差があります。結論から言うと、含有量トップは鶏レバーで100gあたり14,000μgRAE、野菜ではモロヘイヤ・にんじんが上位です。少量で足りるレバー類は食べ過ぎのリスクもあるため、1日の推奨量・耐容上限量・一食あたりの実際の摂取量まで具体的な数値で確認していきましょう。
成分表の可食部100gあたりビタミンA活性当量(RAE)で並べると、1位は鶏レバー(生)14,000μgRAE、2位はモロヘイヤ(生)840μgRAE、3位はうなぎの蒲焼1,500μgRAE、4位はあなご(蒸し)890μgRAE、5位はにんじん(皮なし・生)630μgRAEと続きます。動物性食品はレチノールとして、野菜はβ-カロテンとして含まれる点が特徴です。
鶏レバーは焼き鳥1本の可食部を約40gとすると、それだけでビタミンA約5,600μgRAEを摂取でき、成人男性の1日の推奨量850μgRAEを大きく上回ります。少量で足りるからこそ、食べ過ぎ注意の食品でもあります。
ビタミンA活性当量(RAE)が多い代表的な食品(可食部100gあたり)
日本人の食事摂取基準2020年版では、ビタミンAの推奨量は成人男性850μgRAE、成人女性650μgRAEです。妊娠後期は+80μgRAE、授乳期は+450μgRAEが付加されます。上のランキング食品なら、にんじん中1/2本(75g)とほうれんそうのおひたし1食(80g)を組み合わせるだけで推奨量の8割前後をカバーできます。
一方、脂溶性ビタミンであるビタミンAは体内(主に肝臓)に蓄積しやすく、耐容上限量は成人で2,700μgRAE/日と設定されています。レバーやうなぎなどレチノールを多く含む食品は、1回の食事で上限に近づくこともあるため、毎日大量に食べる必要はありません。
レチノールは肉・レバー・うなぎなど動物性食品にそのままの形で含まれ、吸収率が高いのが特徴です。一方β-カロテンは緑黄色野菜に含まれるプロビタミンAで、体内で必要な分だけビタミンAに変換されます。変換効率は目安として重量で12分の1(β-カロテン12μg≒ビタミンA1μgRAE)とされ、成分表の「ビタミンA活性当量」はこの換算を反映した数値です。
β-カロテンは脂溶性のため、油と一緒に摂ることで吸収率が2〜4倍に高まります。にんじんをオリーブオイルできんぴらにする、かぼちゃをバターでソテーするなど、油を使った調理・味付けが実践しやすい方法です。
β-カロテンは必要量以上は体内での変換が抑制されるため、野菜からの過剰摂取の心配はほとんどありません。ビタミンA不足が気になる方は、まず緑黄色野菜を油と組み合わせる食べ方から始めるのが安全です。
レチノールの過剰摂取は頭痛・吐き気・皮膚の荒れ・骨の脆弱化につながることが知られています。鶏レバー100gで耐容上限量2,700μgRAEの約5倍に達するため、レバーを使った料理は週1〜2回程度、1回の量も焼き鳥数本程度にとどめるのが無難です。
特に注意が必要なのは妊婦です。妊娠初期の過剰なレチノール摂取は胎児の奇形リスクと関連することが報告されており、レバーの頻繁な大量摂取は避けることが推奨されています。ビタミンA摂取が必要な場合は、過剰の心配が少ないβ-カロテン由来の緑黄色野菜を中心にするのが安心です。
本サイトの食品詳細ページでは各食品のビタミンA・レチノール・β-カロテン当量を個別に確認できるので、料理に使う食材の数値をチェックしながら献立を組み立てることができます。
ビタミンAはレチノールが豊富なレバー・うなぎと、β-カロテンが豊富なにんじん・モロヘイヤなどの緑黄色野菜で性質が異なります。少量で足りるレバー類は摂りすぎに注意し、日々のビタミンA補給は油と組み合わせた緑黄色野菜を中心にするとバランスよく続けられます。
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※ 栄養素データは文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)増補2023年」に基づきます。医療・栄養指導など専門的な用途には、必ず管理栄養士・医師にご確認ください。
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