妊娠中に葉酸・鉄は1日何mg?食品ランキングで解説
この記事は食品の栄養素に関する一般的な情報提供を目的としており、医療上のアドバイスではありません。記事中の内容は特定の症状・疾患の診断・治療・予防を保証するものではなく、効果には個人差があります。体の不調・疾患の診断・薬や栄養補助食品の使用については、必ず医師・管理栄養士などの専門家にご相談ください。
「妊娠中は何をどれくらい食べればいいの?」——葉酸・鉄・カルシウム・ビタミンDは、妊娠中に必要量が大きく増える代表的な栄養素です。特に葉酸は妊娠初期の神経管形成に関わるため、妊娠に気づく前からの摂取が推奨されています。この記事では、日本食品標準成分表(八訂)増補2023年の実測データをもとに、各栄養素を多く含む食品と一食分あたりの含有量を具体的に紹介します。数値はすべて可食部100gあたりが基準です。
含有量の全順位は 葉酸が多い食品 TOP100 で確認できます。
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葉酸は1日何μg必要?多く含む食品ランキング
葉酸はDNA合成・細胞分裂に関わるビタミンB群の一種です。日本人の食事摂取基準(2020年版)では成人女性の推奨量240μgに対し、妊婦は+240μgが付加され、合計480μgが目安になります。妊娠初期(特に受精後28日以内)の神経管閉鎖障害リスクを下げるため、厚生労働省は妊娠を計画する女性・妊娠初期の女性に食品にプラスして1日400μgの葉酸サプリメントの利用を推奨しています。
食品では緑黄色野菜・豆類に多く含まれます。ブロッコリー(生)は100gあたり220μg、ほうれんそう(生)は210μg、糸引き納豆は130μgです。葉酸は水溶性で加熱に弱く、ゆでると2〜5割程度減少するため、さっと蒸す・電子レンジ加熱にすると損失を抑えられます。
葉酸を多く含む食品(可食部100gあたり)
- ✓ブロッコリー(花序・生)— 葉酸220μg。ゆでる(120μg)と半分近くまで減るため蒸し調理がおすすめ
- ✓ほうれんそう(葉・生)— 葉酸210μg。お浸し1食分(約80g)で168μg、1日の付加量に迫る量が摂れる
- ✓こまつな(葉・生)— 葉酸110μg・鉄2.8mg。葉酸と鉄を同時に補える緑黄色野菜
- ✓糸引き納豆— 葉酸130μg・鉄3.3mg。1パック(約45g)で葉酸58μg・鉄1.5mg
- ✓うんしゅうみかん(じょうのう・早生・生)— 葉酸24μg・ビタミンC35mg。間食に手軽に取り入れやすい
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鉄は1日どれくらい必要?赤身肉・貝・野菜で比較
妊娠中は胎児・胎盤の発育と母体の血液量増加(約5割増)により、鉄の必要量が急増します。食事摂取基準2020年版では、妊婦の中期・後期に1日16.0mgの摂取推奨量が設けられており、これは非妊娠時(成人女性10.5mg程度)の1.5倍以上にあたります。妊娠初期は+2.5mgの付加で目安は9.0mg程度です。
鉄が不足すると妊娠中の貧血につながり、早産・低出生体重児のリスクを高めることが知られています。妊婦健診では血液検査で貧血の有無が確認され、必要に応じて鉄剤が処方されます。食事からは赤身肉・貝類・緑黄色野菜・大豆製品を組み合わせて摂ることが基本です。
鉄を多く含む食品(可食部100gあたり)
- ✓牛もも肉(赤肉・生)— 鉄2.7mg・たんぱく質21.9g。ヘム鉄は植物性の鉄より吸収率が高い
- ✓あさり(生)— 鉄2.2mg・カルシウム66mg。みそ汁1杯(可食部20g程度)でも手軽に摂れる
- ✓糸引き納豆— 鉄3.3mg。1パック(約45g)で鉄1.5mg、非ヘム鉄の代表的な食品源
- ✓こまつな(葉・生)— 鉄2.8mg・葉酸110μg。ビタミンCを含む食品と合わせると非ヘム鉄の吸収が高まる
カルシウム・ビタミンDも一緒に摂るには?
カルシウムは胎児の骨・歯の形成に必要な栄養素です。不足すると母体の骨からカルシウムが溶け出して補われるため、妊娠中も継続的な摂取が欠かせません。妊婦の推奨量は非妊娠時と同じ650mg(食事摂取基準2020年版)ですが、実際には摂取量が目安を下回る人が多い栄養素でもあります。
ビタミンDはカルシウムの腸管吸収を助け、胎児の骨の発育にも関わります。妊婦の目安量は8.5μg/日で、魚類に多く含まれます。しろさけ(生)は100gあたり32μgと非常に多く、切り身1切れ(約80g)で25μg以上摂れます。まさば(生)は5.1μgです。
水銀含有量が高い大型魚(メカジキ・本マグロ・キンメダイなど)は、厚生労働省が妊婦の摂取量に関する注意を呼びかけています。しろさけ・まさばなど日常的な魚種は目安の範囲であれば問題なく、週2〜3回程度の摂取が推奨されています。
カルシウム・ビタミンDを多く含む食品(可食部100gあたり)
- ✓普通牛乳— カルシウム110mg。コップ1杯(200ml)で約220mg、1日の目安の3分の1が摂れる
- ✓ヨーグルト(全脂無糖)— カルシウム120mg。乳酸菌も摂れ、朝食に取り入れやすい
- ✓木綿豆腐(凝固剤:硫酸カルシウム)— カルシウム150mg。同じ木綿豆腐でも凝固剤の種類でカルシウム量が変わる
- ✓しらす干し(微乾燥品)— カルシウム280mg。骨ごと食べる小魚は少量でも効率よく摂れる
- ✓しろさけ(生)— ビタミンD32μg。切り身1切れ(約80g)で25μg以上、目安量を大きく上回る
- ✓まさば(生)— ビタミンD5.1μg。塩さばなど加工品でも比較的摂りやすい
妊娠中に注意したい食品・食べ方
レバーはビタミンA(レチノール)を非常に多く含みます。とり肝臓(生)は100gあたり14000μg、ぶた肝臓(生)は13000μgと突出しており、妊娠初期の過剰摂取は胎児の先天異常リスクとの関連が報告されています。妊娠中はレバーを主菜として頻繁に食べることは避け、食べる場合も少量にとどめましょう。
生魚・生肉(刺身・生ハム・ナチュラルチーズなど)はリステリア菌・トキソプラズマの感染リスクがあるため、妊娠中は加熱したものを選ぶことが推奨されています。
アルコールは妊娠中は量にかかわらず避けることが推奨されています。少量でも胎児性アルコール症候群のリスクが報告されているためです。
まとめ
妊娠中は葉酸480μg・鉄16.0mg・カルシウム650mgが1日の目安です。ほうれん草や納豆、牛乳、鮭など身近な食品を組み合わせれば無理なく近づけます。つわりなどで食事が難しい時期は、医師・管理栄養士に相談しながら無理のない範囲で続けてください。
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よくある質問(FAQ)
- Q. つわりで食事が摂れないときはどうすればよいですか?
- つわりの時期は食べられるものを食べることが最優先です。無理に完璧な食事をしようとする必要はありません。冷たい食品・軽い炭水化物(クラッカー・おにぎり)・少量頻回食などが食べやすい場合があります。脱水に注意し、水分補給はしっかり行い、強いつわりが続く場合は産婦人科に相談してください。
- Q. 葉酸はサプリメントと食品どちらで摂るべきですか?
- 妊娠初期の神経管閉鎖障害予防の観点から、厚生労働省は食品に加えて1日400μgの葉酸サプリメントの利用を推奨しています。食品からの葉酸(ほうれん草・納豆・ブロッコリーなど)はビタミンCや食物繊維も同時に摂れるため、サプリメントと食品の両方を組み合わせるのが基本です。
- Q. 妊娠中は体重をどのくらい増やすべきですか?
- 推奨体重増加量は妊娠前のBMIによって異なります。低体重(BMI18.5未満)では12〜15kg、普通体重(18.5〜25未満)では10〜13kg、肥満(25以上)では5〜7kg程度が日本産科婦人科学会の目安です(2021年改定)。適切な体重増加は赤ちゃんの発育と安全な分娩のために重要です。
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※ 栄養素データは文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)増補2023年」に基づきます。医療・栄養指導など専門的な用途には、必ず管理栄養士・医師にご確認ください。
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