日本食品標準成分表(八訂)増補2023年
この記事は食品の栄養素に関する一般的な情報提供を目的としており、医療上のアドバイスではありません。記事中の内容は特定の症状・疾患の診断・治療・予防を保証するものではなく、効果には個人差があります。体の不調・疾患の診断・薬や栄養補助食品の使用については、必ず医師・管理栄養士などの専門家にご相談ください。
「卵1個のカロリーは?」「タンパク質は何g摂れる?」「1日何個まで食べていい?」——完全栄養食品とも呼ばれる卵について、よくある疑問に日本食品標準成分表(八訂)増補2023年の実測データで答えます。結論から言うと、Mサイズの卵1個(可食部約50g)でエネルギー約71kcal・たんぱく質約6.1gです。
成分表では鶏卵(全卵・生)は可食部100gあたりエネルギー142kcal・たんぱく質12.2g・脂質10.2g・炭水化物0.4gです。これをサイズ別の可食部重量で換算すると、Sサイズ(約43g)は61kcal・たんぱく質5.2g、Mサイズ(約50g)は71kcal・6.1g、Lサイズ(約57g)は81kcal・7.0gとなります。
卵のたんぱく質は必須アミノ酸9種類をすべて理想的なバランスで含み、アミノ酸スコアは100。かつてたんぱく質の質を評価する基準食品とされていたほどの優等生です。
さらにビタミンD(100gあたり3.8μg)・ビタミンB12(1.1μg)・葉酸(49μg)など、日本人に不足しがちな微量栄養素も同時に摂れます。ビタミンCと食物繊維以外のほぼすべての栄養素を含むことが「完全栄養食品」と呼ばれる理由です。
ゆで卵は100gあたり134kcal・たんぱく質12.5gと、生(142kcal・12.2g)とほぼ同じです。油を使わないゆで卵は、卵のカロリーを変えずに食べられる最も堅実な調理法です。
一方、目玉焼きは205kcal・脂質17.6g、炒り卵は190kcal・脂質16.7gと数値が大きく上がります。これは調理油の吸収と加熱による水分減少が理由です。同じ卵でも、調理法しだいで1個あたり30kcal以上の差がつきます。
減量中はゆで卵やポーチドエッグ(145kcal)を中心にし、目玉焼きにする場合はフッ素樹脂加工のフライパンで油を減らすなどの工夫が有効です。
卵100gにはコレステロールが370mg含まれ、Mサイズ1個では約185mgです。かつては「卵は1日1個まで」と言われましたが、食事由来コレステロールが血中コレステロールに与える影響には大きな個人差があることがわかり、日本人の食事摂取基準2015年版以降、健康な人に対する摂取上限値は設定されていません。
ただし、これは「無制限に食べてよい」という意味ではありません。脂質異常症の方や、LDLコレステロールが高めと指摘されている方は、重症化予防の観点から1日200mg未満に留めることが望ましいとされており、卵の個数を意識する必要があります。
健康な方であれば、1日1〜2個を目安に、他のたんぱく源(魚・大豆製品・肉)とバランスよく組み合わせるのが現実的な落としどころです。
朝食に卵2個を加えるだけで、たんぱく質を約12g上乗せできます。就寝中に低下した筋肉のたんぱく質合成を再開させるうえで、朝のたんぱく質摂取は特に重要です。
ゆで卵は作り置きができ、コンビニでも1個単位で買えるため、間食をスナック菓子からゆで卵に置き換えるだけで「カロリーを抑えながらたんぱく質を増やす」ことができます。
本サイトでは、だし巻き卵や親子丼など卵を使った定番レシピの栄養素を成分表データから自動計算して公開しています。1食あたりの正確な数値を知りたい方はレシピページも参考にしてください。
卵はMサイズ1個71kcal・たんぱく質6.1gで、ビタミン・ミネラルも幅広く摂れる費用対効果の高い食品です。調理法によるカロリー差とコレステロールとの付き合い方さえ押さえれば、毎日の食事の強力な味方になります。
※ 栄養素データは文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)増補2023年」に基づきます。医療・栄養指導など専門的な用途には、必ず管理栄養士・医師にご確認ください。
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