日本食品標準成分表(八訂)増補2023年
この記事は食品の栄養素に関する一般的な情報提供を目的としており、医療上のアドバイスではありません。記事中の内容は特定の症状・疾患の診断・治療・予防を保証するものではなく、効果には個人差があります。体の不調・疾患の診断・薬や栄養補助食品の使用については、必ず医師・管理栄養士などの専門家にご相談ください。
夏場は気温上昇による発汗量の増加で、水分だけでなくナトリウムやカリウムなどの電解質も大量に失われます。水だけを補給すると体内のナトリウム濃度が相対的に薄まり、めまいや倦怠感といった「夏バテ」症状や、重症化すると意識障害を伴う熱中症につながることもあります。さらに暑さで食欲が落ちると、疲労回復に必須のビタミンB1やたんぱく質の摂取量も減少し、疲れやすさが悪化する悪循環に陥りがちです。本記事では日本食品標準成分表のデータをもとに、水分・塩分・カリウムを補給できる食品と、夏バテ予防に役立つビタミンB1が豊富な食品を紹介します。
汗の成分は99%以上が水分ですが、ナトリウムを中心とした電解質も含まれています。大量に汗をかく状況(屋外作業・スポーツ・猛暑日の外出など)では、水分とともに相当量の塩分が体外に排出されます。
汗で失った分を水だけで補うと、血液中のナトリウム濃度が相対的に低下する「低ナトリウム血症」に近い状態になることがあります。めまい・頭痛・吐き気・筋肉のけいれんといった症状は、水分不足だけでなく塩分不足のサインでもあります。
暑さで胃腸への血流が減ると食欲が落ち、そうめん・冷やし中華など炭水化物中心の食事に偏りがちです。その結果、糖質代謝に必須のビタミンB1やたんぱく質の摂取量が減り、疲労回復力が落ちてさらに食欲が落ちるという悪循環(夏バテ)に陥ります。
水分補給は「水だけ」ではなく、ナトリウムやカリウムを含む食品と組み合わせることで熱中症予防の効果が高まります。夏野菜・果物・梅干しなどを日々の食事に取り入れましょう。
可食部100gあたりの水分・電解質量が豊富な代表的な食品
ビタミンB1は糖質をエネルギーに変換する際に必須の栄養素です。そうめん・冷やし中華・かき氷など炭水化物中心の食事が続くとB1の消費が増える一方で摂取量は不足しがちになり、疲労感が抜けにくくなります。
土用の丑の日にうなぎを食べる習慣には栄養学的な裏付けがあります。うなぎの蒲焼は100gあたりビタミンB1 0.75mg・たんぱく質23.0gを含み、1人前で1日の推奨量(成人男性1.4mg)の半分以上のB1を補えます。
うなぎ以外では豚肉・大豆製品もB1が豊富です。そうめんや冷やし中華を食べる際は、豚しゃぶ・卵・ハムなどのたんぱく質をトッピングとして加えるだけで、B1とたんぱく質不足を大きく改善できます。
夏バテ・熱中症対策は「水分と塩分をセットで補給する」「カリウムを含む夏野菜・果物を積極的に摂る」「ビタミンB1でエネルギー代謝を支える」の3点が基本です。水だけに頼らず、食事からも電解質とビタミンB1を補い、暑さに負けない体づくりを心がけましょう。
※ 栄養素データは文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)増補2023年」に基づきます。医療・栄養指導など専門的な用途には、必ず管理栄養士・医師にご確認ください。
筋トレ・体づくり
たんぱく質が多い食品ガイド — 筋トレ・健康維持に役立てる選び方
貧血・女性の健康
鉄分が多い食品ガイド — 貧血予防・改善に役立てる食事の工夫
骨の健康
カルシウムが多い食品ガイド — 骨粗鬆症予防・骨を強くする食事