日本食品標準成分表(八訂)増補2023年
この記事は食品の栄養素に関する一般的な情報提供を目的としており、医療上のアドバイスではありません。記事中の内容は特定の症状・疾患の診断・治療・予防を保証するものではなく、効果には個人差があります。体の不調・疾患の診断・薬や栄養補助食品の使用については、必ず医師・管理栄養士などの専門家にご相談ください。
「DHA・EPAが多い魚はどれ?」「1日にどれくらい食べればいい?」——この記事は、そんな疑問に日本食品標準成分表(八訂)増補2023年の実測データで答えます。DHA・EPAは魚油に多い長鎖オメガ3脂肪酸で、心臓・脳・炎症への働きが研究されています。世界保健機関(WHO)はEPA+DHAを1日250〜500mg以上摂ることを推奨しており、青魚1切れ(80g前後)を週2〜3回食べることで達成しやすい水準です。数値はすべて可食部100gあたりで示し、一食分の換算も添えます。
DHA・EPAの含有量は魚の脂質量とおおむね比例します。日本食品標準成分表では脂肪酸の詳細な内訳までは主要テーブルに含まれませんが、脂質が多い魚ほどDHA・EPAも豊富な傾向があるため、脂質量とエネルギーは含有量の目安として実用的です。
特に脂の乗った旬の青魚(まさば・さんま・ぶり)や、脂身部分のまぐろ・鮭は脂質量が高く、DHA・EPAも多く含む代表格です。缶詰は骨まで食べられる分カルシウムも同時に摂れる利点があります。
DHA・EPAが豊富な代表的な魚介類(可食部100gあたり、日本食品標準成分表八訂より)
EPAは血中の中性脂肪を下げ、血小板の凝集を抑えて血栓形成を防ぐ働きがあるとされ、動脈硬化リスクへの関与が研究されています。高濃度EPA製剤は医薬品としても使われていますが、食品からの摂取は薬と同等ではなく、健康維持を補助するものと考えてください。
DHAは脳の神経細胞膜に多く存在し、神経伝達に関わります。妊娠・授乳期のDHA摂取は胎児・乳児の脳と網膜の発達に重要とされ、高齢者ではDHA摂取量が多いほど認知機能低下リスクが低いという疫学研究もあります。
EPA・DHAには抗炎症作用も報告されています。動物性脂肪に多いアラキドン酸由来の炎症性メディエーターに対抗する物質を産生し、慢性炎症を抑える働きが研究されています。
WHOはEPA+DHAを1日250〜500mg以上摂ることを推奨しています。日本人の食事摂取基準では目標量は定められていませんが、目安としてこの水準が広く参照されています。まさば(生)1切れ(可食部約80g)ではエネルギー169kcal・脂質約13.4g相当となり、脂の乗った青魚1切れで十分な量のDHA・EPAが見込めます。
さんまは特に脂質量が高く、1尾(可食部約100g)で脂質25.6g相当です。缶詰も優秀な選択肢で、さば缶(水煮)1缶(可食部約100g)で脂質10.7g・174kcalとなり、骨まで食べられるためカルシウム摂取も同時にできます。
目安として、脂の乗った青魚1切れ(80〜100g)を週2〜3回食べる習慣が続けやすいペースです。まぐろの赤身やきはだまぐろなど脂質の少ない部位はDHA・EPAも少なめのため、脂身・トロ部分を選ぶとより効率的です。
一般的な青魚1人前(80〜100g)を週2〜3回食べることがDHA・EPA摂取の目安になります。焼き魚・煮魚だけでなく、刺身・缶詰でも問題なく摂取できます。
現代の食事ではオメガ6脂肪酸(リノール酸:サラダ油・マヨネーズ・スナック菓子に多い)の摂取が過多になりがちで、オメガ3:オメガ6の理想比率1:4に対し実際は1:10〜20に偏っているとされています。魚の摂取頻度を増やすと同時に、サラダ油をオリーブ油・亜麻仁油に置き換えることも見直しのポイントです。
魚が苦手な場合は缶詰(さば・いわし・まぐろ)の活用がおすすめです。魚介類全体の栄養素は本サイトの魚介類一覧ページでも横断的に確認できます。
DHA・EPAは脂の乗った青魚に多く、まさば・さんま・ぶり・まぐろの脂身などを週2〜3回、1切れ(80〜100g)を目安に取り入れることが摂取の近道です。缶詰も上手に活用しながら、サラダ油を減らしオリーブ油・亜麻仁油を取り入れてオメガ3とオメガ6のバランスを整えましょう。
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※ 栄養素データは文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)増補2023年」に基づきます。医療・栄養指導など専門的な用途には、必ず管理栄養士・医師にご確認ください。