コレステロールは肉の部位でどう変わる?レバーと赤身の選び分け
この記事は食品の栄養素に関する一般的な情報提供を目的としており、医療上のアドバイスではありません。記事中の内容は特定の症状・疾患の診断・治療・予防を保証するものではなく、効果には個人差があります。体の不調・疾患の診断・薬や栄養補助食品の使用については、必ず医師・管理栄養士などの専門家にご相談ください。
同じ「肉」でも部位が変わるとコレステロール量は大きく変わります。レバーなどの内臓類は可食部100gあたり240〜370mgと非常に多い一方、ささみやヒレなどの赤身肉は50〜70mg台と、その差は5倍以上に及びます。脂質異常症の方だけでなく、健康診断でLDLコレステロール値を指摘された方にとっても、部位選びは食事管理の重要なポイントです。この記事では日本食品標準成分表(八訂)増補2023年の実測データをもとに、コレステロールが多い肉・少ない肉をランキング形式で比較し、選び方のコツを解説します。
含有量の全順位は コレステロールが多い食品 TOP100 で確認できます。
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なぜ肉の部位でコレステロール量に差が出るのか
コレステロールは細胞膜やホルモンの材料となる脂質の一種で、肝臓・腎臓・心臓などの内臓(副生物)に多く蓄積される性質があります。これは内臓が代謝の中心となる器官で、細胞の入れ替わりが活発なためです。一方、ヒレやささみのような運動量の多い赤身の筋肉部位は脂肪・コレステロールともに少なく、高たんぱく・低脂質な部位になります。
厚生労働省の食事摂取基準(2020年版)では、健康な人を対象としたコレステロールの摂取上限は設定が撤廃されています。ただし脂質異常症・家族性高コレステロール血症と診断されている方は、200mg/日未満を目安に管理することが推奨されています。
肉のコレステロール量を把握する際は「肉の種類(牛・豚・鶏)」よりも「部位(内臓か赤身か)」の違いのほうが影響が大きい点を押さえておくと、日々の献立で選びやすくなります。
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内臓類のコレステロール量|レバー・もつ
最もコレステロールが多いのは鶏レバー(肝臓・生)で、可食部100gあたり370mg。焼き鳥1串(正味約20g)に換算しても約74mgと、少量でも摂取量が大きくなります。たんぱく質18.9g・エネルギー100kcalと低カロリー高たんぱくな面もあるため、鉄分補給を目的に月数回程度楽しむ分には問題ありません。
豚レバーは100gあたり250mg、牛レバーは240mgとやや控えめですが、それでも赤身肉の3〜4倍の含有量です。いずれも鉄・ビタミンB12・葉酸が豊富な栄養価の高い食材のため、コレステロール値が気になる方は量と頻度を調整して取り入れるのがポイントです。
コレステロールが多い肉(可食部100gあたり)
- ✓<鳥肉類>にわとり 肝臓 生(鶏レバー)— コレステロール370mg・たんぱく質18.9g・100kcal
- ✓<畜肉類>ぶた 肝臓 生(豚レバー)— コレステロール250mg・たんぱく質20.4g・114kcal
- ✓<畜肉類>うし 肝臓 生(牛レバー)— コレステロール240mg・たんぱく質19.6g・119kcal
赤身肉のコレステロール量|ヒレ・ささみ
最もコレステロールが少ないのは鶏ささみ(親・生)で、可食部100gあたり52mg。若鶏のささみでも66mgと、レバー類の1/5〜1/7程度に抑えられます。たんぱく質24.6g・脂質はほぼ0に近く、脂質異常症の方の主菜として最も選びやすい部位です。
赤身のヒレ肉も低コレステロールな部位です。豚ヒレ赤肉は100gあたり59mg、輸入牛肉のヒレ赤肉は62mgで、脂質もそれぞれ3.7g・4.8gと少なめ。1食分の目安量(ヒレ肉1枚・約100g)で摂取しても60mg前後にとどまります。
鶏むね肉は皮を取り除くことでさらにコレステロールを抑えられます。皮つき(生)が73mgに対し、皮なし(生)は72mgとほぼ横ばいですが、脂質は5.9gから1.9gへ大きく減るため、脂質全体の管理にはむね肉皮なしが有効です。
コレステロールが少ない肉(可食部100gあたり)
- ✓<鳥肉類>にわとり ささみ 生(親・副品目)— コレステロール52mg・たんぱく質24.6g・107kcal
- ✓<畜肉類>ぶた ヒレ 赤肉 生(大型種肉)— コレステロール59mg・たんぱく質22.2g・118kcal
- ✓<畜肉類>うし ヒレ 赤肉 生(輸入牛肉)— コレステロール62mg・たんぱく質20.5g・123kcal
- ✓<鳥肉類>にわとり むね 皮なし 生(若どり)— コレステロール72mg・脂質1.9g・たんぱく質23.3g
脂質異常症の人の肉の選び方・食べ方のコツ
コレステロール値が気になる場合は、まず「内臓類(レバー・もつ)の頻度を月1〜2回程度に控える」「主菜はささみ・ヒレ・むね肉皮なしなど赤身部位を中心にする」の2点を意識すると、無理なく摂取量を抑えられます。牛肉・豚肉全体の部位別ランキングは 肉類の食品一覧 で確認できます。
調理法もコレステロール対策の一部です。皮つき肉を選ぶ場合は皮を外す、揚げ物より蒸す・茹でるといった調理法にすることで、脂質・コレステロールの両方を抑えられます。赤身肉はたんぱく質量が多い(100gあたり20g以上)ため、量を減らしすぎるとたんぱく質不足につながる点にも注意しましょう。全体のたんぱく質が多い食品は たんぱく質が多い食品ランキング もあわせて参考にしてください。
コレステロールは体内合成量のほうが食事由来より多いため、肉だけでなく食物繊維(野菜・海藻・豆類)やオメガ3脂肪酸(青魚)を積極的に摂り、LDLコレステロールの排出を促す食事全体のバランスも重要です。
まとめ
肉のコレステロール量は種類よりも部位による差が大きく、レバーなどの内臓類は多め、ささみ・ヒレ・むね肉皮なしなどの赤身部位は少なめです。内臓類の頻度を控えめにし、赤身肉を中心とした献立にすることで、たんぱく質をしっかり確保しながらコレステロール摂取量を抑えられます。
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よくある質問(FAQ)
- Q. レバーは食べない方がいいですか?
- 健康な人であれば禁止する必要はありません。鉄・ビタミンB12・葉酸が豊富な栄養価の高い食材のため、月1〜2回・1食あたり50〜70g程度を目安に楽しむ分には問題ないとされています。脂質異常症・高尿酸血症などの診断がある方は医師・管理栄養士に相談のうえ頻度を調整してください。
- Q. 鶏肉なら皮を外せばコレステロールは大きく減りますか?
- むね肉の場合、皮つき(100gあたり73mg)と皮なし(72mg)でコレステロール量自体はほぼ変わりません。ただし脂質は5.9gから1.9gへ大きく減るため、皮を外す効果は主に脂質・カロリーの削減にあります。コレステロールを抑えたい場合はもも肉よりささみ・むね肉を選ぶ方が効果的です。
- Q. 赤身肉ばかり食べていればコレステロール値は下がりますか?
- 赤身肉中心の食事はコレステロール摂取量を抑える一助にはなりますが、体内のコレステロールは食事由来より肝臓での合成量の方が多く、LDL値には飽和脂肪酸の摂取量の影響も大きく関わります。赤身肉に加えて食物繊維の多い野菜・海藻・豆類や青魚を組み合わせた食事全体のバランスが重要です。
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※ 栄養素データは文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)増補2023年」に基づきます。医療・栄養指導など専門的な用途には、必ず管理栄養士・医師にご確認ください。
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